新生児から始めよう!赤ちゃんの全身保湿ケアでアトピー予防
赤ちゃんのお肌のトラブルの多くはニキビやおむつかぶれ、汗疹、脂漏性湿疹などの乳児湿疹ですが、他にも多いのがアトピー性皮膚炎です。
赤ちゃんの頃は乳児湿疹かアトピーかの判別が難しいとされており、ある程度成長するまでは乳児湿疹と見なす場合もあるようですが、原因と対策法がわかりやすい乳児湿疹と比べ、原因がわからず、対処しにくいのがアトピー性皮膚炎です。
アトピーに関する研究もずっと行われていて、少しずつ予防法が発見されてきています。
ここでは最新のアトピー予防について国の機関から発表されている内容をご紹介します。
新生児期からの全身保湿ケアでアトピー予防
国立成育医療研究センターから2014年の10月に発表された内容として、新生児期の赤ちゃんの全身を保湿ケアすることでアトピー性皮膚炎の発症率が3割低下したという内容があります。
アトピー性皮膚炎の原因は大人と赤ちゃんとでは多少異なるようで、赤ちゃんの場合は特に食べ物のアレルギーとの関係が大きいようです。
ですが、もちろん食物アレルギーのみが赤ちゃんのアトピー性皮膚炎につながるわけではなく、空気中に存在しているアレルゲン(アレルギーの原因物質)が皮膚から侵入することも原因の一つとなります。
皮膚からのアレルゲンの侵入を防ぐためにお肌のバリア機能というものがありますが、赤ちゃんの場合はお肌のバリア機能が未熟なため、アレルゲンの侵入を防ぎきれない可能性が高くなっているとのことです。
そのため、保湿ケアによってお肌のバリア機能をサポートすることでアレルゲンの侵入からお肌を守り、結果としてアトピー性皮膚炎の発症を予防することにつながるというわけです。
ここでポイントとなることは2つあります。
新生児期つまり、なるべく早い時期からのケアと全身の保湿という点です。
その理由はアレルゲンの侵入を防ぐという観点から考えるとわかりやすいです。
アレルゲンが体のどの部位から侵入してくるかなんてわかりません。
そのため、乾燥が気になる部分だけに保湿ケアをしていても実はあまり気にしていなかった部位のバリア機能が低下していてそこから侵入されるということがありえます。
わからないからこそ全身をまんべんなく保湿しましょうということです。
そして、お肌の状態は成長するにしたがって丈夫になっていきますが、それはつまり産まれたてであればあるほどお肌の状態は未熟で弱いということなので、早くからケアすることでお肌のバリア機能サポートができるということです。
まだ完ぺきに予防する方法は明らかになっていませんが、少なくとも全身保湿で発症率が低下することはわかっているので是非我が子のためにケアしてあげましょう。
保湿にはベビーローションがおすすめ
では全身保湿には何を使えば良いのかというと、一応国立成育医療研究センターではワセリンで実験したようですが、保湿できるものならなんでも良いとのことです。
保湿によるお肌のバリア機能のサポートでアレルゲンの侵入を防げたら何でも良いということなのでしょう。
アトピー予防の観点からいうと保湿できるものなら何でも良いということですが、乳児湿疹予防としての健やか肌を目指すのであれば低刺激な乳液タイプのベビーローションがおすすめです。
赤ちゃんの肌トラブルはアトピーだけではありません。乳児湿疹もできやすいのが赤ちゃんのお肌です。
乳児湿疹を予防するためには赤ちゃんのお肌を健やかな状態に保ってあげることが大切です。
赤ちゃんのお肌を健やかな状態に保つにはお肌のバリア機能をサポートすることが欠かせませんが、もっと詳しく見ていくと、お肌に必要なのは水分と油分です。
ワセリンには水分はありません。ベビーオイルにも水分はありません。
ベビークリームは水分が含まれますが、油分重視となっています。
化粧水タイプのベビーローションは水分重視で油分が少なめです。
というわけで、水分と油分をバランス良く補えるのは乳液タイプのベビーローションとなっています。
ですが、成分構成もとても大切です。
お肌に与えた水分を保持する保水成分のヒアルロン酸やセラミドなどの成分やホホバオイルやシアバターなどのオイル成分が配合されていて、なおかつお肌への刺激となるような成分が無添加のものを選ぶことをおすすめします。